ボーナスを現金支給にするべき2つの理由

このページは、中小企業がボーナス現金支給にするべき2つの理由について解説しています。中小企業において現金の使い方というのは、とても重要になります。昔はどこの会社も給与や賞与は現金支給で、振込の会社の方が少なかったです。

 

だからこそ、現金に対するありがたみを感じたものです。しかし、現在は振込支給である会社がほとんどなので給与をもらう感謝の気持ちというのが減っている印象が社長のあなたならきっと感じていることでしょう。

 

なので、今回の記事を読み終わるとボーナス現金支給にするべき理由というのがわかります。そして、現金支給を実践することで労働者のモチベーションの刺激や不足しがちな社長と労働者のコミュニケーションの場にもなることが理解できると思います。

 

とにかく、うちの社員は給与を支払っているのにそれに対する感謝の気持ちがないと思っている社長。あるいは、最近の若い者とはなかなかコミュニケーションがとれないとお感じであるのなら、続きをお読みくださいね。

 

目次

給与を現金支給したときの話

とある会社で、給与を現金支給した時の話です。給与をもらった労働者は、涙を流して喜んだといいます。それは、実際の会社の現場で起きていたことです。現金で給料をもらって涙を流して喜んでいたのは、中国人実習生でした。

 

製造業の過酷なラインで働いていた中国人実習生は、給与に対する感謝の気持ちが半端ない。涙を毎回流すのだと顧問先の社長が話ていました。しかし、日本人はそんなことはまずないともその社長は話しました。

 

なぜ、中国人は感謝し日本人が感謝しないのか。それは、立場上の違いでもあるでしょう。中国に仕送りをするために働きにきていた実習生と日本人労働者を同じに考えたらいけない。それは、もちろんそうです。

 

しかし、この中国人実習生の涙にはお金が労働の対価としてもらえたという喜びがつまっているように思います。ありきたりのことをいうと、汗水たらして働いてもらったお金にたいする感謝の気持ちがあるということがいえるでしょう。

 

では、この中国人実習生の涙から学ぶことはないでしょうか。少なくても私は、大きく学ぶことがあり今後のボーナスを現金支給するというアイデアを思い付きました。では、なぜこの中国人実習生からボーナスを現金支給にした方がいいと思ったのかをみていきましょう。

 

現金支給にはコミュニケーション効果

冒頭でもお話をしましたように、現金の価値というのは現在間違いなく低下しています。お金は電子マネーになり釣銭すらもらわない時代の現在では、1万円札を20枚も受け取ることというのは社会人でもなかなかないのです。

 

それは会社の給与やボーナスも同じで盗難のリスクなどがあるため、ほとんどの会社は銀行振込みになっています。だから、給与の支払い日に従業員がもらうのは明細だけになっています。現金をもらわないことで、感謝の気持ちが薄らいでしまうのです。

 

昔の給料は、現金で渡すことでその場で社長がねぎらいの言葉を一言かけるというような光景が会社にはありました。社長ではなくても、奥さんが代わりにしてくれることもありました。優秀な労働者や問題ある従業員でも、そこでなんらかのコミュニケーションが図られていました。

 

現在は、それが行われないことにより社長と労働者とのコミュニケーションが減っていると感じるのです。だから、アメリカのような契約が中心となった、権利を主張する労働者が増えているのです。

 

実際に、顧問先で毎月の給与を現金支給にした会社では労務トラブルが大きく減ったことがありました。有給休暇などのことで事前に社長に相談があったりするようになり、急な休みや遅刻などが減った社員が増えたのです。

 

なので、現金支給をすることでコミュニケーション効果が大きいといえます。労務トラブルで悩んでいるのであれば、毎月の給与を現金支給にしてみるのも一つの方法策になります。もちろん、現金を支給するのは社長もしくは奥さんの仕事です。

 

現ナマだとモチベーションアップ効果

次に、現ナマの効果として自分が働いた分が今月も報われたという気持ちが現金支給により感じることができるようになったのです。家庭をもっている男性であれば、お小遣い制度になっていますので銀行に振り込まれるとそのまま家庭のお金となり自分の遊ぶお金はありません。

 

しかし、それが現金支給になると自分でお金をもって帰るので、妻に内緒でなにかに使用したりした後のものを家庭に入れる。そんな労働者は、自分の金を自由にできる金額が少し増えるために喜ぶわけです。

 

私が昔働いていた会計事務所では、男性陣のそんな声を聴いて年末調整のお金だけは現金で返還していました。家庭持ちの労働者は、そのことを喜んでいました。家庭には、会計事務所は年末調整が起きないとかわけのわからないことを言ってみなが使っていました。

 

年末調整の還付金を何に使おうかと、ほんの数千円やちょっとの金額でもすごく楽しみにしている現実がそこにはありました。家庭を持つ男性が自由にできるお金が増えるということは、それだけうれしいことなのです。

 

その自尊心をしっかりとくすぐってあげるのが現金支給ということになるでしょう。女性陣には、反発があるかもしれませんが(笑)男ってそんなところがあるんですね。なので、現ナマの効果というのは家庭を持っていればなおさら強いということが言えるわけです。

 

なぜボーナスを現金支給にするべきか?

では、給与やボーナスなどすべてを現金支給にしたほうがいいでしょうか。個人的には、全部を現金支給にしたほうがコミュニケーションをとる機会が増えるのでいいと思います。

 

しかし、労働者が多ければそれだけ、お金を封入したりする手間が増えます。また、盗難のリスクなどもありますので全部を現金支給にするというのは現実的ではありません。なので、年間に数回あるボーナスだけを現金支給にするというのはどうかという提案をしています。

 

決算賞与を毎年支払っているような会社であれば、まずは決算賞与だけを現金で支給するというのもありだと思います。そうすると、男性の労働者は確実に喜んでくれるでしょう。

 

もちろん、ボーナス全部を現金払いにしてコミュニケーションをとるというのもいいのですが、忙しくてそんな時間がとれないというのであれば、まずは年に1回でもそのような場を設けるようにしてください。

 

一番いいのは、ボーナスは社長と労働者が面談するときめ、その結果として即座に現金支給されるという形です。優秀な社員の気持ちになればわかると思いますが、自分が評価されていることが認められ、そのうえでボーナスがもらえるというのはすごく報われた気持ちになります。

 

また、頑張ろうと優秀な社員であればあるほどモチベーションを上げるはずです。なので、この面談を行うときには評価の高い人のことを認めてあげましょう。それが結果としてあなたの経営にも帰ってきます。その面談のオプションとして、現金支給というのもつけるとなおよいということなのです。

 

ボーナスを現金支給にする理由

ボーナスを現金支給にする理由は、大きく分けて2つになります。一つは、現金で渡すことで社長か奥さんと多少なりともコミュニケーションをとることができるからです。現在の社長と労働者というのは、コミュニケーション不足というのがとても希薄になっています。

 

だからこそ、ボーナスの現金支給であれば社長もしくは奥さんのどちらかが渡すことになりますのでそこで、コミュニケーションを図るようにしましょう。もっともいいのは、社長と労働者が面談という場をもつのがいいです。

 

しかし、それが難しいようでしたらねぎらいの言葉を一つ二つかけるようになるだけでもだいぶ違います。現金支給にすることで強制的にコミュニケーションをとる仕組みができるということです。

 

また、優秀な社員は特に現金支給を面談のタイミングに併せるとモチベーションアップをしてくれます。これは、認めてあげる(承認欲求)を刺激し現金支給のセットがもたらす効果になります。なので、やめてほしくない優秀な社員ほどコミュニケーションをとり承認してあげましょう。

 

この2つが盗難のリスクや手間が増えるリスクがあったとしてもボーナス現金支給が効果的な理由になります。是非、経営の現場で試してみてくださいね。

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