一人当たり粗利益は目標達成できる会社に必須の数字

このページは、一人当たり粗利益についてなんなのか?どのように計算するのか?どれくらい必要なのか?どんな場面で利用するのかなどについて具体的に経営の現場で使えるように解説していきます。

 

人件費のことを考えるのであれば、一人当たり粗利益は経営者が知っておくべき大事な数字になります。それをできるだけシンプルにわかりやすく説明していきますので、最後までお付き合いいただければと思います。

 

目次

一人当たり粗利益とは?

そもそも一人当たり粗利益とはなに?って経営者も多いと思います。一人当たり粗利益とは、会社の売上総利益(粗利)を一人当たりに割ったものになります。例えば、以下のような計算ができます。

 

●会社の1年間の粗利が1億円

●従業員10人

●一人当たり粗利益1000万円

 

このケースだと、1億/10人 =1000万円で一人当たり粗利益は計算しています。単純に言うと、粗利を従業員数で割ったものが一人当たり粗利益になるということです。ちなみに、アルバイトやパートがいる場合は、0.5とカウントして計算します。

 

そのようにして、自社の一人当たり粗利益を出していきましょう。では、なぜこの一人当たり粗利益が重要なのでしょうか。それは、一人当たり粗利益は、生産性を示す重要な数字だからです。

 

一人当たり利益を出す意味

生産性を示す数字ってなら出す必要ないやって思われるかもしれませんね。いちいち一人当たり粗利益を出す必要ないやって思ってしまうでしょう。しかし、一人当たり粗利益はほかにも出さなければならない理由があるのです。

 

最も大きな理由は、従業員に給与と利益についてわかりやすく説明するためです。例えば、この例の会社であれば、粗利益を15,000万円にしたいと年間の目標をたてたとしましょう。しかし、正直なところ経営者以外の人というのはそんな大きな数字を言われてもピンときません。

 

去年の粗利が1億円だから、今年は1.5億円を目指しているのだなとぐらいにしか感じません。それをわかりやすくしてくれるのが一人当たり粗利益になります。この会社であれば、1人当たり粗利益を出していれば、1000万円の利益が出ているってわかります。

 

仮に、その従業員の年収が500万円だったとしたら、ほかに社会保険料を払ったりするので600万円ほどは人件費になるという説明ができますよね。そして、広告宣伝費や車の管理費だったりいろんなものが他にあるって伝えれます。

 

なので、1人当たり粗利ぐらいまで細かい数字にしなければ従業員はイメージできないんです。今年は、1.5億円の粗利益を目指すと言われても、それが達成されたらどうなるのかがわかりません。そうなると、当然モチベーションは上がらないわけです。

 

そのため、粗利益が1.5億円と説明するよりも一人当たり粗利益1500万円にするという目標を立てた方が、従業員は実感がわいてくるんですね。粗利益1500万円を達成したら年収は700万円ぐらいまで上がるかなとイメージできるわけなんです。

 

多くの会社では、この数字を売上や売上総利益(粗利)ベースで目標を立てるから社長の一人よがりになってしまうんですね。数字の目標を立てるときは、一人当たり粗利益をベースに説明すると、自分の給与をイメージするので、従業員が目標を達成しようと思ってくれるわけです。

 

人の採用を考える時の基準値をつくれる

私は多くの中小企業経営者の人事の現場を見てきて思うのは、人の採用をとにかく忙しいからという理由だけでしているケースが多いということです。その忙しいという感覚だけで、人を採用してしまうと大きく利益を圧迫してしまいます。

 

正社員を一人雇うと少なくとも固定費として年間300万円ほどはかかってくるわけです。年間300万円もの金額がかかってくるにもかかわらず、どのタイミングで採用をしたら経営上問題ないかという判断は感覚でしてしまっています。

 

あなたは、おそらく1000万円の機械を買うとなったら精査するでしょう。どうしようかなと判断に迷うと思います。しかし、人を採用して3年ちょっと経過すればもう1000万円以上の給与を支払っているわけです。

 

そのように考えると、採用をしていいという経営判断はもっと真剣に考えるべきことになります。その採用を判断する指標として一人当たり粗利益というのが役にたつわけです。

 

例えば、一人当たり粗利益が1300万円になったら、一人正社員を雇ってもいいというような基準を設定するわけです。雇える体力がついてから、人を雇うような習慣になりますので人件費で会社が潰れていくようなことがなくなるのです。

 

一人当たり粗利益の基準とは?

では、一人当たり粗利益はどれくらいの数字を目指せばいいのでしょうか。中小企業であれば、最低基準として1000万円は欲しいところです。もし、現在一人当たり粗利益が1000万円を超えていないのであれば、それは正社員を雇いすぎかもしれません。

 

パートやアルバイトを入れて、法定福利費(社会保険料)を減らす努力をしていく必要があるでしょう。逆に、一人当たり粗利益が2000万円を超えるような会社は非常に強い筋肉質な会社であると言えるでしょう。

 

人を雇うことも自由に決めることができますし、利益を出す仕組みをすでに持っている会社であることが言えるでしょう。まずは、あなたの経営している会社がどんな体質になっているのか確認してくださいね。

 

そこから先にしか、人件費をどうするのか。経営をどうするのかという対策は出てきません。収益性の低い状態のまま、集客だけ一生懸命しても利益が残りません。その辺りのことを自ら気づくためにも1人当たり粗利益を確認しましょう。

 

経営にとって、利益というのはとても大切なものになります。その中でも、従業員でも意識できるレベルの数字がこの一人当たり粗利益になります。この数字は、しっかりと従業員に説明する会社にしましょう。

 

それは、ボーナスを渡す時でもいいです。決算期が終えてからでもいいです。従業員の給与は、会社の利益から出ていることを伝え、わかりやすくするために一人当たり粗利益を伝える会社にしましょう。そうすることで、目標が達成できる集団が出来上がっていくのです。

 

追伸

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